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5-11歳の小児のコロナワクチン接種について
小児科千葉智子です。第6波で小児も数多く感染しています。ご家族全員感染するケースも非常に多いです。同居する基礎疾患のある兄弟、高齢者、持病のある方、そのようなハイリスクの方に感染させてしまう危険性があります。オミクロン株に関しては発症予防効果は低いかもしれませんが、また変異株が出てきた場合、現在と同じではないでしょう。
まずは、積極的に接種を考慮するべき疾患・状況のお子さんが、接種をご検討ください。当院でも3/12から接種開始していく予定としています。【予約開始は3/9(※基礎疾患のある場合は3/4)】
日本小児科学会や日本小児科医会は-11歳の小児のコロナワクチンに対しての見解を発表しました。長いのですが、リンクも貼りましたので、ご確認ください。
●5~11歳小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(日本小児科学会)⇒ http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=404
1)子どもをCOVID-19から守るためには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナワクチン接種が重要です。
2)基礎疾患のある子どもへのワクチン接種により、COVID-19の重症化を防ぐことが期待されます。基礎疾患を有する子どもへのワクチン接種については、本人の健康状況をよく把握している主治医と養育者との間で、接種後の体調管理等を事前に相談することが望ましいと考えます。
3)5~11歳の健康な子どもへのワクチン接種は12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種と同様に意義があると考えています。健康な子どもへのワクチン接種には、メリット(発症予防等)とデメリット(副反応等)を本人と養育者が十分理解し、接種前・中・後にきめ細やかな対応が必要です。
4)接種にあたっては、接種対象年齢による製剤(12歳以上用と5~11歳用のワクチンでは、製剤・希釈方法・接種量が異なります)の取り扱いに注意が必要と考えます。また、集団接種を実施する場合においても、個別接種に準じて、接種前の問診と診察を丁寧に行い、定期接種ワクチンと同様の方法で実施することが望ましいです。
より詳細なデータが出た時点で、接種に対する考え方について随時検討する予定です。
●新型コロナウイルスワクチン接種に関する、小児の基礎疾患の考え方および接種にあたり考慮すべき小児の基礎疾患等(日本小児科学会)⇒ http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=409
※気管支喘息以外の呼吸器疾患、染色体異常、免疫抑制治療中、先天性心疾患、海外へ長期滞在の予定などは接種を積極的に考慮。
●5歳~11歳の新型コロナウイルスワクチン接種にあたって(日本小児科医会)⇒ https://www.jpa-web.org/blog/uncategorized/a275
わが国の小児における新型コロナウイルス感染症の状況は、成人に比べ感染者数がはるかに少なく、感染者においても症状は極めて軽いか無症状の場合が多い。 一方、5歳~11歳の小児に本ワクチンを接種した場合の効果や副反応に関するデータはわが国には存在せず、諸外国においてもその数は限定的である。 現在接種が想定されているワクチンにおいては、その効果はかなり高いといえるが、副反応としての、接種部位の疼痛・発熱・頭痛・倦怠感などは、この年齢に接種されている他のワクチンと比べ、むしろその発現率は高いと想定され、接種時に一定数起こる血管迷走神経反射、接種後に稀に起こる可能性のある心筋炎・心膜炎などについても十分な注意と対応が必要である。 本ワクチンの効果は感染予防のためというよりは、むしろ発症時の重症化予防のためのワクチンとの意味合いが大きいことから、そもそも重症化することが稀な小児期の新型コロナウイルス感染症においてのワクチン接種の意義は成人・高齢者への接種と同等ではないといえる。 一方で年齢が低い小児であっても、感染してしまった場合の他者への感染リスクの増加、10日以上にも渡る行動制限の必要性と困難性などを考慮すると、新型コロナウイルスの感染は今以上に小児の日常的な生活や環境を奪うことにもつながり、子どもたちの心身への影響は計り知れない。 これらを総合的に勘案した場合、具体的な接種方法などについて十分な議論と準備の上で本ワクチン接種を実施することが求められる。
また、厚生労働省からのQ&Aも参考にしていただけたら、と思います。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/vaccine_for_children.html
カテゴリー:1.クリニック情報 , 4.小児科 2022年02月16日