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整形外科一般

当院整形外科の特徴~対症療法より原因療法を~

整形外科に受診される患者さんの症状として多いものに頚の痛み、肩こり、腰痛、膝痛、外反母趾、巻き爪などがあります。これらの症状には必ず起こる「原因」があります。
日常生活・仕事の姿勢や環境要因など、様々な原因がありますが、原因を調べずして、痛みだけを取る治療、すなわち対症療法のみを行うことはよくありません。姿勢が悪い状態なのに痛み止めで症状だけを押さえ込まれたら、かえって姿勢が悪くなってしまう可能性があるからです。たとえば「巻き爪」についても、もともと外反母趾でサイズのきつい靴を履いている方がなりやすいのですが、爪の治療(対症療法)をいくらしていても、原因となっている靴を考慮しないと再発を繰り返す例が多くみられます。
当院ではできるだけ原因をつきとめ、解決していく「原因療法」に力をいれています。もちろん、その結果起きている症状についても「対症療法」も併せて行う場合がありますが、強い痛み止めや注射などは極力最小限にとどめるように意識しています。

一般的な症状

どんな症状でお困りですか?

首の痛み・肩こり

首は4~5kgの頭を支えているため、重力の影響で、変形が生じやすい場所です。朝起きたとき、突然首を動かすことが出来ないほどに首に激痛が発生するものもあります。急に振り向いたときに痛めることもあります。徐々に発生し、いつ発生したか気づかないことも多くあります。
症状の再発を少しでも防ぐため、理学療法士による運動器リハビリテーションでは、姿勢のチェックと改善方法の指導、セルフストレッチの指導や、首周囲の筋肉の強化、ストレッチなど多岐に指導しています。改善がなかなか進まない場合、内服、物理療法、ブロック注射なども追加していきます。

注意

動作時の肩こりが続き、冷や汗や動悸なども見られる場合、心臓からくる症状の可能性も考えられます。当院では心電図や採血で心筋梗塞や狭心症のチェックも行っています。疑わしい場合、専門の病院をご紹介致します。

肩甲骨周りの痛み

朝起きた時や夕方に肩甲骨周りの痛みがつらいという症状は、首由来であることが多いです。首の骨や椎間板(クッション)などの変形、変性で生じます。若い方では特に側弯が影響している場合があります。
中には心臓や肝臓などの臓器から痛みが来る場合などがあります。心電図や採血などで検査を行うことが可能ですので、まずは一度ご相談下さい。

猫背

小さいころから猫背を指摘されてきたけど、なかなか検査に踏み込めなかったという方は大変多く見受けられます。そのような方の中に頚椎~腰椎にかけての側弯が潜んでいる場合があります。肩が凝りやすい、片頭痛持ちなどの症状も付随してでやすいので、一度受診してみられることをお勧めいたします。

肩の痛み、肩があがらない

多くが「四十肩・五十肩」と呼ばれる肩の炎症により、肩が痛くて上にあがらなくなります。使い過ぎによって生じることが多いため、肩の安静や温熱療法、電気療法などで治ることが多いのですが、痛みが強く、90度以上腕が上にあがらないような方には、三角巾やアームスリングなどで安静を保ち、注射も行うことがあります。当院では運動器リハビリテーションを早期から積極的に導入し、拘縮の予防や筋力の強化に努めています。
肩の痛みの中には石灰性腱板炎と言って、肩の中で石灰がたまる炎症性疾患があります。この場合の痛みは骨折をしのぐほどとも比喩されるくらいつらいものです。X線でも石灰のたまりはわかりますので、まずはご相談ください。

首から腕にかけての痛み、しびれ

首から腕にかけての痛みやしびれについても、「肩甲骨周りの痛み」で書いたことと同じく、多くの場合で首の変形、変性などから生じます。
ただし、心臓や肝臓などから来る放散痛なども否定はできませんので、一度ご相談下さい。

治療

運動器リハビリテーションを中心に低侵襲な治療から計画します。

肘の痛み

肘の痛みで多いのが、テニス肘、ゴルフ肘、野球肘です。スポーツの名前がついていますが、主婦の方で、重いものをもって同様の機序で生じることも多くあります。主に肘周囲の腱の炎症により痛みが生じます。

治療

まずは肘の安静と、血流アップが治療の基本となります。そのためにはリハビリテーションが肝心で、ストレッチ指導、生活指導、物理療法(低周波)等の保存治療を行います。治療抵抗性の難治例には病変部位に対しステロイド注射を数回行うこともあります。

親指つけねの痛み

親指のつけね(CM関節)の痛みは、その関節の変形による炎症であることが考えられます。
進行すると、この付近が膨らんできて、痛みが増していき、やがて母指が開きにくくなります。これをCM関節症といいます。原因は主に長年の使い過ぎなどによります。まずは診察とレントゲンで診断します。関節リウマチや手首の母指側の腱鞘炎(ドゥケルバン腱鞘炎)、ばね指などとの鑑別が必要である場合があります。

治療

動作時の肩こりが続き、冷や汗や動悸なども見られる場合、心臓からくる症状の可能性も考えられます。当院では心電図や採血で心筋梗塞や狭心症のチェックも行っています。疑わしい場合、専門の病院をご紹介致します。

手のしびれ

手のしびれで最も多い原因は首からくるものです。首から手までしびれることもありますが、首由来であっても、腕を介さずに、手や指だけがしびれることもよくあります。その他にも神経の通り道が腫れたり、何らかの原因で圧迫されたりして起きる絞扼性障害でも生じることがあります。また、糖尿病から来る手足のしびれについても末梢神経障害といってよくみられますので、鑑別する必要があります。当院では原疾患に合わせた最適な治療法を提示いたします。

手指のこわばり

手指がこわばる場合、特に指の根元や第2関節などに数か所腫れを生じ、手以外にも関節痛がある場合は関節リウマチである可能性が高いです。その他に首由来で生じる神経症状であったり、関節リウマチに似た疾患の膠原病や、手指の腱鞘炎などでも手指がこわばることがあります。関節リウマチや膠原病は、きちんと診断をして、早期に治療を開始しないと病気が進行していく可能性があります。当院でも血液検査X線検査を行い、早期発見につとめます。

背骨の痛み、背中の丸み

背骨の痛みを我慢していると、背骨が徐々につぶれて(圧迫骨折)、やがて背中が丸く変形してしまうことがあります。痛くなくても、背骨がつぶれてしまう「いつのまにか骨折」の場合、本人が気づかぬうちに、ということが多くあります。この背景には「骨粗しょう症」がかなりの確率で隠れています。骨粗しょう症をそのままにしておくと、腰痛や背中が丸くなるだけでなく、転んでしまったときに、骨折する可能性が高くなるのです。
当院では、骨粗しょう症の検査(大腿・腰椎での骨密度測定)を行うことができます。定期的に自分の骨密度を知り、日々の健康増進にお役立てください。
検査して骨密度が低く、治療域にあった場合、その人にあった最適な治療法をご提示致します。また同様に運動療法、食事療法についても、重視していますので積極的にアドバイスさせていただいております。

腰痛

腰痛が長引いて、色々なクリニックで様々な飲み薬をもらって飲んでも、なかなか治らないという方は多くいらっしゃいます。痛みをずっと抱えていると、外出するのもつらくなり、やがて寝込んでしまうことになります。そうなると、筋力は低下し、さらに腰痛が悪化するという、悪循環につながるのです。
当院では、まず内服薬の提示を行う前に、運動器リハビリテーションを推奨しております。内服薬を治療の第1選択としてしまい、リハビリテーションがおざなりになってしまうと再発しやすい体になりがちだからです。
運動器リハビリテーションや内服薬、コルセット療法までしても腰痛が治らない場合、「貼る痛み止め(ノルスパンテープTM)」も提案する場合があります。湿布とは違い、胸や腕に貼って全身に鎮痛効果を広げていくという特徴があります。飲み薬での鎮痛剤と比べて、消化管や肝腎障害などが抑えることができ、高齢者に適した痛み止めの選択肢の一つとして、当院では適応の患者さんに処方しています。

脚のつけね(股関節付近)の痛み

股関節は鼠径部(足のつけね)にあるので、股関節に変形があると、立ち上がりや歩き始めに足のつけねに痛みを感じることがあります。これを変形性股関節症といいます。ご家族に同様の既往の方がいましたら、遺伝することもありますので注意が必要です。骨の変形の他には、突発的に生じる骨の壊死もしばしば手術にまで至る病気です。その他の軟部組織(関節包や関節唇、靭帯など)の炎症・損傷なども鑑別が必要です。

腰由来の症状でもしばしば股関節痛を感じることがあります。股関節と腰の両者が合併している例も決して少なくありません。
まずは的確に診断し、最適な治療法を提示致します。

お尻から足の後ろにかけての痛み、しびれ

お尻から太ももの後ろにかけては「坐骨神経」という太い神経が走っています。この坐骨神経に痛みが走った場合、いわゆる「坐骨神経痛」と呼ばれていますが、これは症状名であって疾患本態ではありません。主に下位腰椎付近の椎間板(クッション)や腰の骨の突出などが坐骨神経に当たり、圧迫されることで坐骨神経挿肛部に痛みやしびれが走ります。

治療

腰同様、運動器リハビリテーションを基軸に、保存的加療を行います。内服薬は副作用のリスクもありますので、可能な限り最小限の使用にとどめるべきです。それでも改善しない場合、内服薬、外用薬や注射などもご提案する場合があります。

ふくらはぎの痛み、つり

ふくらはぎの痛みやつりは一般的には腰が原因で生じることが多い症状ですが、内科的な原因で生じることもあります。電解質バランスや脱水、足の血栓などでも起こり得ます。

X線、採血などで原因を調べて、それぞれに合わせた最適な治療法をご提案します。
足のつりに漢方薬が有効な場合もありますので、ご相談ください。

ひざの痛み、腫れ

ひざの痛みや腫れはひざの変形による痛み(変形性膝関節症)であることが大半です。
問題なのは、「なぜ変形したのか?」ということです。ひざの変形の原因として、歩き方であったり、骨密度の低下であったり原因は多岐にわたります。ですので、ひざの痛みの治療はその人その人で様々です。
当院では注射して、湿布を処方するだけの治療はしません。必ず変形した原因があるはずですので、まずは調べてから、最適な治療法をご提案いたします。
運動器リハビリテーションでは、ひざを含めた全身の姿勢の評価、歩き方のチェックを中心に行い、患者さん1人1人にとって不足している訓練を行います。院内にはPower plateやTotal bodyといった機械もありますので、医師と、担当の理学療法士の判断で進めてまいります。

※高齢者会館での「ひざ」についての講演風景

※ヒアルロン酸の関節内注射

ヒアルロン酸注射(アルツTM)

高分子ヒアルロン酸は、変形性膝関節症、肩関節周囲炎、関節リウマチ患者の関節内に注射することで、加齢などにより減少したヒアルロン酸を直接補い、さらに関節でのヒアルロン酸の産生能を高めたり、痛みや炎症を抑え、動きを改善する関節機能改善薬です。「単なるゼリーのようなもの」とイメージされやすいのですが、実際に関節内での抗炎症作用のエビデンスがあります。滑膜組織に染み込み、神経終末の知覚受容器の被覆やPGE2抑制による鎮痛効果、炎症性サイトカイン(IL-1、PGE2)の抑制による抗炎症効果、軟骨破壊酵素であるMMPの抑制、高分子ヒアルロン酸の生合成促進による軟骨変性抑制、関節液性状改善効果などを発揮します。

O脚、X脚

軽度のO脚やX脚であっても膝の痛みを伴う場合、ご相談ください。お子様のO脚やX脚のご相談についてもお受けしています。当院では理学療法士が歩容の評価を行い、場合により靴の中に足底板をお作りして対応いたします。

足首の痛み、腫れ

足は体の土台として全体重を支えているので、負担がかかり、変形や変性を起こしやすい部分です。扁平足や外反母指あるいは開張足はいずれも足のアーチがくずれたために起こる変形です。また、足首は捻挫を起こしやすい関節で、靭帯が傷むと足首の不安定さを残してしまいます。足や足首に異常がないにもかかわらず下肢、足の痛みやしびれなどがあるときは、腰の症状の1つから来るものかもしれません。外踝(くるぶし)の原因不明な腫れは、滑液包炎や痛風発作の可能性が考えられます。
歩行時に足のアーチがくずれていれば、必要に応じて足のアーチを支えて変形を矯正するインソールを作成します。

アキレス腱周りの痛み、腫れ

アキレス腱周りの痛みや腫れは、ストレッチ不足の状態で運動をした場合により生じることが多いです。変性をして固くなったアキレス腱が急に伸ばされて炎症が生じて痛みや腫れをきたすのです。
糖尿病の方や免疫力が下がっている方は、とくに「感染」に注意が必要です。アキレス腱が赤く腫れている場合には採血を必ず行い、感染のチェックをします。その場合抗生剤の内服や点滴が必要となります。

治療

痛みが強いうちには無理なストレッチは行わず、刺激を避けます。きつい靴がアキレス腱に当たって、刺激となっていることも考えられます。きつい靴や硬い靴は見直す必要があります。
感染ではないアキレス腱周囲炎に対しては、安静、温熱療法、運動療法を行います。

足の裏の痛み、踵の痛み、偏平足

足の裏の痛みや踵の痛みも外来で多くの方が受診されます。足の裏には「足底腱膜」という組織があり、体重を支えています。アキレス腱の痛みと同じく、多くの場合が、足底腱膜がストレッチ不足で硬くなった状態で、伸ばされた時に炎症が生じて、痛みをきたします。春先に久しぶりにランニングを始めた方に多くみられます。急に体重が増えたり(妊婦さんにも多いです)、糖尿病の方も要注意です。
当院の運動器リハビリテーションでは、足底のみならず下肢全体を中心にみて、歩容・姿勢の評価、ストレッチ・筋トレの指導、インソールの作成などを行ってまいります。

注意

尿酸値が低くても痛風は生じることがあります。その場合には、尿酸値を下げる薬は使わずに、主に安静と投薬(消炎鎮痛薬)で様子をみていきます。

痛風

「足の親指付け根の痛み」の症状でよく知られている痛風です。一般的な認識として「尿酸値が高い=痛風」のイメージが強い印象があります。確かに尿酸値が高ければ高いほど関節に炎症(痛風発作)が生じる危険性があります。しかし、尿酸値は正常でも低くても、関節に尿酸結晶が溜まった場合に発作が生じることがあるのです。
また、感染症状(蜂窩織炎など)や病的骨折などとの鑑別も必要です。
当院では採血、レントゲン検査を行い、場合により溜まった関節液を穿刺して検査します。

外反母趾・内反小趾

足の親指の先が人差し指の方に、「くの字」に曲がり、とび出した付け根の部分に痛みや腫れをきたすものを外反母趾といいます。一方で第5趾が親指側に「くの字」に曲がり、痛みや腫れをきたすものを内反小趾といいます。
多くの方がもともと開張足、偏平足を持っていて、先細い靴を履き続けることなどにより後天的に生じます。
当院では運動器リハビリテーションで、足指や足底の体操を行い、歩行の状態を評価したり、場合によりインソールを作成したりして適切に治療していきます。

当院の手術後のケア

手術後のケア

当院では、他院で手術した患者様に対し、傷のケアや、その後の経過観察やリハビリテーションなどを適宜行わせていただきます。
ご紹介元の病院の主治医の先生へは経過をご報告させていただきますので、安心して通っていただけます。
お悩みの事等ございましたら、お気軽にご相談ください。

関節リウマチ

関節リウマチは、主に関節のなかにある滑膜に炎症が起きることで関節が変形して起こる病気です。
初期には手足の指の関節に左右対称に痛みや腫れ、こわばりなどの症状が出ます。その後は症状が悪くなったり良くなったりすることを繰り返しながら、次第に関節の変形が進むといわれています。
現在日本には、60~70万人の関節リウマチの患者さんがいますが、女性の患者さんが男性の3~4倍と多くなっております。発病するのは主に30~50代ですが、60歳を超えてから、あるいは16歳未満の若い時期に発病する方もいます。

関節リウマチの治療では、早期診断、早期診療が大事

当院では、関節リウマチの初期の診断を行い、専門的な治療が必要な場合などは、必要に応じて専門施設を紹介します。

関節リウマチの指の痛みには「指装具」を

関節リウマチによる指の関節の痛みは、日常生活に大きな支障をきたします。その場合、当院ではへバーデン結節でのへバーデンサック同様、指装具による安静をとることをおすすめしています。