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子どもの病気のホームケア ②坐薬の使い方

こんにちは。看護師Cです。

例年と比べて小児科部門では、感染症が非常に少なくなっていますが、お風邪で熱を出す子もでてきています。

そんな時、熱でぐったりするようなら解熱剤を使用する場合もありますが・・・今回は特に坐薬についてご紹介します♪

 

坐薬は肛門から入れる薬です。吸収が速く全身にゆき渡るので即効性があります。吐き気があるときや食欲のないときなど内服が難しい場合にも使用できるのでお子さんによく処方されます。
解熱剤・吐き気止め・けいれん予防などとして坐薬を処方されることがありますが、これまで坐薬を入れたことがなく坐薬の入れ方に不安があるという方も多いのではないでしょうか。

DSC_0432.JPG

【坐薬の挿入のしかた】
坐薬は、挿入しやすいように先が尖ったロケットのような形をしています。これにより挿入した時に自然に直腸内に入り、再び出にくくなっています。
①まず、手を洗います。
②冷蔵庫で冷えた坐薬は手で少し温めましょう(冷たくて固いと刺激になって痛い場合があります)。
③肛門に挿入する方(先が尖っている方)にワセリンやベビーオイルをつけるか、水でぬらして滑りやすくします。
④赤ちゃんなら、おむつ交換の時のように仰向けにして足を持ち上げて坐薬を肛門に挿入してください。幼児なら、横向きかうつ伏せでお尻を突き出す姿勢をとらせて肛門に挿入します。挿入後4~5秒おさえてください。
※ 排便の際に坐薬が一緒に出てしまうのを防ぐために、坐薬を使用する前はできるだけ排便後に入れてください。

【坐薬を切って使う場合】
体重の関係で、坐薬を1本すべて使ってしまうと量が多すぎることがあります。その場合は2/3や半分などの量で使用する場合があります。この場合は坐薬を切って使用します・
・はさみかカッターナイフを用意します。(清潔にして使いましょう)
・切る時は、縦方向に切ると折れやすくなりますので、写真のように切ると良いでしょう。
・包装から出さずにそのまま切りましょう。

【坐薬挿入後、すぐに薬が出てきてしまった場合は?】
・入れてすぐ、まだ座薬が指でもてる状態のときはそのまま入れ直してください。坐薬は吸収が速いため、便の中に坐薬が液状になっていたら大部分が吸収されていると考えられ、再度坐薬を使う必要はありません。
・入れてから10分以上経過して排便などにより出てきてしまった場合は、すでに吸収された分がかなりあります。新しく追加せずに1時間くらい様子をみましょう。

 

■解熱剤はどんな時に使えばいいの?■
解熱剤は内服薬や坐薬で処方されます。いずれの場合も、38.5℃以上の発熱があり、辛そうにしているとき・食事や水分を摂りにくいとき・なかなか眠れないときに使用しましょう。解熱剤を1回使用したら、次は6~8時間あけて使用してください。
※ 「発熱」は病原菌やウイルスをやっつけるために必要な反応です。熱が高くても、元気があり食事や水分を摂ることができ、よく眠れている時には使う必要はありません。

【二種類の坐薬を処方されました。どちらから使用したら良いですか?】
※緊急を要するものを先に入れるのが原則です。(医師から指示を受けている場合は医師の指示に従ってください。)
例)
・熱性けいれん薬と解熱鎮痛薬では熱性けいれん薬の坐薬を先に使用し、30分以上間隔を空けてから解熱鎮痛剤の座薬を使用します。
・吐き気止めと解熱鎮痛剤では、吐き気止めの坐薬の効果が弱まらないように、吐き気止めの坐薬使用後30分以上間隔をあけてから解熱鎮痛薬を使用してください。

もしもの時の参考になれば嬉しいです☆