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成長痛について
こんにちは。千葉です。
今日は整形外科で受診されるお子さんで多くいらっしゃる「成長痛」について、簡単に説明したいと思います。
4,5歳から14,5歳くらいまでの成長期のお子さんが、特に夜中に突然、足、ひざの痛みを訴えますが、しばらくすると自然に治まり、その後何事もなかったように元気にしているという現象をいわゆる「成長痛」といいます。
何かにぶつけたり、ひねったりというようなことはなく、腫れ、圧痛、発赤などもほとんどありません。夜中でなくても起こりますし、下肢だけでなく、上肢にも、腰などにも起こり得ます。痛み方が強いので親御さんは心配しますが、経過をみているだけでも大概は数か月~1年程度で消失します。
原因としては、「十分な運動・ストレッチ習慣がないこと」、「身長の伸びが著しい時期であること」がまず考えられます。成長期における骨の急な伸びに対して、筋肉・腱などの組織の伸展が追いついていけず、その結果、特に関節付近において炎症・疼痛を引き起こすと考えられます。
学校の体育の授業や、部活などにおいて運動前に十分なストレッチが行われない可能性もあります。可能であれば毎朝、毎晩家庭内でストレッチを行う習慣をつけましょう。
また最近ではゲームやスマートフォンに夢中で、外で遊ばない子供が増えています。成長期は、体を形成する大事な時期ですので、お子さんに運動習慣をつけさせていただきたく思います。
成長痛の予防には、身体のかたさをやわらげるストレッチが推奨されています。しかしながら、親御さんが「しっかりストレッチをやりなさいよ」といったところで、お子さんは「やったよー」の空返事、これでは意味がありませんね。子供に最初歯みがきを教えてあげるのと同じように、まずは親御さんがお子さんのストレッチの様子を見てあげることが大事です。親御さんにとってもストレッチは自身の体つくりにとても大事なことですので、是非お子さんと一緒に毎朝、寝る前にしっかりとストレッチをやることをお勧めします。
ストレッチのやり方で大事なことは、「ゆっくり、じっくりやること」です。「1!2!3!4!」と掛け声をかけてぐっぐっと反動をつけて行うストレッチだと、かえって痛めてしまいます。30秒ずつ、じーっと体を伸ばすストレッチを心掛けましょう。
最後にですが、成長痛だと思っていて、病院で検査をしたら、実は他の病気が隠れていた、というケースも(少ない頻度ではあるものの)あります。疲労骨折や骨腫瘍、骨壊死など、見つけたら早期治療が必要な病気もあるので、成長痛が続くようであれば、病院受診をされることをお勧めします。
当院では、お子さんの受診は成長痛と側弯疑いで来られる方が多くいらっしゃいます。ここに書いた以外にも症状によって色々なアドバイスをさせていただきますので、お気軽に受診下さい。
※整形外科は予約システムではありませんので、直接お越しください。
カテゴリー:2.整形外科 2018年08月03日