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臍ヘルニアについて

今回は赤ちゃんでたまに見かける「臍ヘルニア」についてまとめました。

 ↑:臍ヘルニア

 

 ↑:綿球を詰めて圧迫。

臍ヘルニアは、臍がでっぱった状態でその中に腸管が飛び出した状態です。

乳児期の臍ヘルニアは、お母さんのお腹の中にいた頃の赤ちゃんの臍と胎盤が繋がっていたころの名残です。出生し、臍の緒が取れた部位に、強い腹圧などが加わることで臍の突出が起こります。はじめは小さな出っ張りですが、強い腹圧がかかると、突出はどんどん大きく4〜5cmにもなることもあります。臍ヘルニアをつまむと、飲み込んだミルクと空気などが混ざった内容を含む腸管がグジュグジュするのが感じられます。臍ヘルニアは新生児10人に対して約1人に発生します。放置しても1年で80%が、2年で90%が自然に治ると言われていますが、稀に飛び出した腸管がヘルニアの出口で強く締めつけられ血流障害を起こすこと(ヘルニア嵌頓)があります。

この臍ヘルニアを積極的に治療しようというのが、「圧迫療法」です。圧迫療法はヘルニアが小さいほど、治療開始の時期も生後早いほど効果が高く、生後6ヶ月以降では圧迫の効果は低くなります。

圧迫療法でも治らなかった場合や、醜い形で治った場合には1〜2歳頃に小児外科のある病院で手術となります。

 

気になることがあれば、小児科までご相談ください。