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臍ヘルニアについて

今回は赤ちゃんでたまに見かける「臍ヘルニア」についてまとめました。

 ↑:臍ヘルニア

 

 ↑:綿球を詰めて圧迫。

臍ヘルニアは、臍がでっぱった状態でその中に腸管が飛び出した状態です。

乳児期の臍ヘルニアは、お母さんのお腹の中にいた頃の赤ちゃんの臍と胎盤が繋がっていたころの名残です。出生し、臍の緒が取れた部位に、強い腹圧などが加わることで臍の突出が起こります。はじめは小さな出っ張りですが、強い腹圧がかかると、突出はどんどん大きく4〜5cmにもなることもあります。臍ヘルニアをつまむと、飲み込んだミルクと空気などが混ざった内容を含む腸管がグジュグジュするのが感じられます。臍ヘルニアは新生児10人に対して約1人に発生します。放置しても1年で80%が、2年で90%が自然に治ると言われていますが、稀に飛び出した腸管がヘルニアの出口で強く締めつけられ血流障害を起こすこと(ヘルニア嵌頓)があります。

この臍ヘルニアを積極的に治療しようというのが、「圧迫療法」です。圧迫療法はヘルニアが小さいほど、治療開始の時期も生後早いほど効果が高く、生後6ヶ月以降では圧迫の効果は低くなります。

圧迫療法でも治らなかった場合や、醜い形で治った場合には1〜2歳頃に小児外科のある病院で手術となります。

 

気になることがあれば、小児科までご相談ください。

 


ロタウイルスワクチンの定期接種化について

上高田ちば整形外科・小児科です。

2020年8月1日(土)以降に生まれた0歳児が対象となり、2020年10月1日(木)からロタウイルスワクチンの定期接種が開始となります。(初回接種は遅くとも生後3か月半過ぎ(生後14週6日)までに受けましょう♪)

ロタウイルス感染症は、5歳頃までに少なくとも1回以上はかかるといわれている嘔吐、下痢、発熱など胃腸炎症状をきたす感染症です。嘔吐や激しい下痢症状が持続据えると、体から水分と塩分が失われ脱水症になります。また脱水症がひどくなると、点滴や入院が必要となります。その他、繰り返すけいれんや脳炎(毎年約40人)や重い腎障害など重い合併症もおこすことがあります。日本で毎年80万人が外来を受診し、8万人が入院、約10人が死亡します。

ロタウイルスワクチンは、ロタウイルスによる嘔吐下痢症を防いだり、軽くしたりして、点滴や入院が必要になるほどの重症例を約90%減らします。結果として、脳炎などの重い合併症も防いでくれます。

安全性は世界中で多くの調査が行われており、極めて高いものです。そのためにWHO(世界保健機関)は2009年6月に、ロタウイルスワクチンを子どもの最重要ワクチンの一つに指定し、世界中の全ての子どもが使用するようにと指示しました。

当院でも、生後6週以降の赤ちゃんにロタワクチンを使用しています。甘みのあるシロップなのですが、飲ませるのにコツが必要なこともあります。医師や看護師でお預かりして飲ませることもあります。大切なワクチンですので、しっかり飲めるといいですね☆彡

※ワクチンには十分なウイルス量が含まれるため、少量の吐き戻しは、問題ありません。

※現在は使用されていませんが、いわば「初代」のロタウイルスワクチン(ロタシールド)は接種後の腸重積症発生増加のため発売中止になりましたが、現在のワクチン(ロタテック・ロタリックス)では、接種時期を守ることで、欧米、および日本でも問題なく安全に接種されています。